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『阿波の鳴門』調査・点検の報告
平成8年11月1目
財団法人 現代人形劇センター
理事長 宇野小四郎殿
調査者 田中佑子
9月20日、青梅市の島崎敏夫氏から、種板を借り受けました。
10月1日、2日の2日間、写真撮影ををする前に事前の調査を行いました。
それは、この種板の破損がひどく、板とガラス絵が分離していたためです。
極が包まれていた状態を崩さず、並べ、絵の順番と枠組みとの関係を記録しました。
汚れや塵のわりには、絵は予想以上に残っていました。
ゴミを払い、種板を補修し、撮影出来る状態にしました。
10月20日から31日の間、4日間をかけて細かい点検をしました。
この種板は包まれた時、すでに順番を間違えていたものもありました。
動く絵なとは、組み合わないものもありました。
この種板は、2人の画家の名が記載されていました。一目見たときには分かりませんでしたが、広大すると、顔の描写に違いがみられました。
また、この作品はよく上演されたらしく、剥落した部分を、無造作に墨で塗りつぶしたところも多く見られました。
その部分の、復元も必要です。
以上、報告致します。

 

 

 

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